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40代向け終活の専門家、飯塚浩司です。ご覧いただきありがとうございます。
私が40代にこそライフプランやキャリアプランを見直してほしいと考える理由のひとつに、「マルチステージ」というライフステージの考え方があります。
これは、『ライフシフト』という本に書かれているもので、従来のライフプランの枠組みでは人生100年時代に対応することが難しいため、長寿化を前提にした人生設計をすべきだというものです。
このマルチステージという考え方について、私なりの考えを投稿させていただきます
『ライフシフト』に学ぶマルチステージの考え方
『ライフシフト』では、これからの時代に必要な人生の再設計について詳しく述べられています。さらに、その続編である『ライフシフト2』では具体的な行動戦略について提案されています。
リンクを参考に、ぜひご覧ください。
ライフシフト
ライフシフト2
マルチステージ時代を生き抜くための新しいライフ&キャリアプラン
厚生労働省の発表によると、2023年時点の平均寿命は男性81.09歳、女性87.14歳です。寿命は伸び続けていますが、現在の社会保障や企業の就労制度は、平均寿命がまだ60歳程度だった1950~60年ごろに設計されたものです。
そのため、現行の仕組みでは「長く生きる」というライフスタイルの変化に対応しきれていません。その結果、年金制度の改正や企業における定年の引き上げが急ピッチで進められています。
現行制度に基づく従来のライフサイクルと、長寿化を前提にしたライフサイクルを比較すると、次のような違いが見えてきます。
「3ステージ」の人生設計
たとえば、サザエさんの波平さんを思い浮かべてください。サザエさんの舞台は1950年代、波平さんは54歳です。
当時の定年は55歳、平均寿命は58歳でした。波平さんが平均的な人生を送るとすると、来年定年して3年ほど悠々自適の生活を送り寿命を迎えることになります。
このような「3ステージ」の人生モデルは、以下のサイクルで構成されます。
3ステージの人生設計
- 約20年間、学習を通じて知識を身につける
- 身につけた知識を活かし、約40年間働く
- 蓄えた資産を切り崩しながら余生を送る
現在もまだ一般的といえる、このライフスタイルをライフシフトの本の中では「3ステージ」の人生というふうに表現しています。
「マルチステージ」の人生設計
波平さんとの比較で2025年現在の54歳を例に挙げると、テスラCEOのイーロン・マスクさんや俳優の竹野内豊さんなどがいます。また、三浦知良さんは58歳で現役プロサッカー選手として活躍中です。
イーロンマスクさんと波平さんとの比較は少々極端かもしれませんが、平均寿命を考えると現代の54歳はまだキャリアや挑戦を続けられる年齢であり、定年後もまだ20年程の余生が残っていることになります。「3ステージ」のライフプランやキャリアプランも長寿化に対応できていないのです。
そこで提唱されるのが、「マルチステージ」というライフスタイルです。これは、20歳前後で社会に出て以降、会社勤め、フリーランス、学び直し、副業・兼業、起業、ボランティアなど、さまざまなステージを並行・移行しながら主体的に人生を設計していく生き方です。
今後、この「マルチステージ」の考え方は、資産形成の上でもキャリア形成の上でも、必要性が増していくと思われます。そして「マルチステージ」のライフ&キャリアプランを考えるべきが、人生の折り返しにいる40代だと思うのです。
・・・波平さんも何年経っても54歳のままなので、やがてマルチステージへの移行の必要が生じるかもしれません。
マルチステージ時代に必要なお金の備え方
波平さんの時代なら、3ステージのライフスタイルの3番目「蓄えた資産を切り崩しながら余生を送る 」期間が5年程度で済みましたが、これが20年もあるとなると老後資金が不足する心配がでてきます。
波平さんの頃は、就職先で頑張って定年まで働くというシンプルな目標に従えば、大きな不自由をすることなく人生を終えることができました。ところが現在の現役世代は90歳まで生きることを想定しなければいけません。
「3ステージ」のライフスタイルを送るとすると、45年の就労期間で定年後25年分の貯蓄をしなければいけないことになります。この場合、年金などを加味せずざっくりと計算すると、2年で老後の1年分の貯蓄を、生活費の他にしていかなければいけないことになります。
夫婦2人で老後生活を送るうえで必要とされる、最低日常生活費の平均額は280万円程度といわれていますので、かなり大変な作業です。
なので「3ステージ」の考え方に縛られずに、長く働き続ける事や副業や投資など、長くお金を稼ぐための方法を考え、実践していかなくてはならなくなっていくはずです。
キャリアの再設計に向けた準備を始めよう
老後資金の貯蓄が難しければ、 3ステージのライフスタイル2番目 「 身につけた知識を活かして40年程度働いて 」の、働く期間を延ばそうという考えが出てきます。国も制度の改正を促し、働く期間を長くすることを後押ししているように見えます。
働く期間が延びることによる懸念事項には、体力的な衰えの他に、仕事をするために必要な知的資産の枯渇もあるとライフシフトには書かれています。情報や技術のアップデート速度が目まぐるしい現代です。就職前に身につけた知識だけで、長くなる就労期間に対応することが難しくなってきているからです。
実際、情報量はここ10年で数百倍。しかもその90%は直近の2年ほどで増加していると言われています。
ビジネス環境においても新しい技術が次々と導入され、DX やジョブ型雇用などといった変化の波がスピードを速めています。現在の知識やスキルの継続的なアップデートはもちろん、未来のキャリアに向けて、新しい分野の学習などをすることが「長く働く」うえで重要になってくるでしょう。
40代はマルチステージ移行世代
これまでの「3ステージ」の人生では、20年程の教育を受けて卒業という駅に着くと、就職という次の電車が当たり前のように待っていてキャリアの終点まで連れて行ってくれました。そして定年という終着駅に着いたら、厚い社会保障と蓄えに支えられながら少しの余生を楽しみ人生を終えることができました。
これからは、人生の全工程を自分で乗り継ぎ駅や時間を確認しながら、終着点を目指さなければいけなくなってきます 。今乗っている電車では終点にたどり着けないかもしれませんし、辿り着いた終点は思い描いていたものと大きく違うものかもしれません。
現在、定年がすでに視野に入っている世代は「3ステージ」のライフステージのままで逃げ切れるかもしれません。逆に、20代前後のこれから働き始める世代は「マルチステージ」の人生を前提に、ライフプランやキャリアプランを考えている人が多いように思います。
40代は「3ステージ」から「マルチステージ」への転換期の世代です。日々忙しく現状を俯瞰で見る機会もないまま「3ステージ」の価値観のまま電車に乗っていたら、望む終点までたどり着けなかった。なんてことにならないようにしたいものです。
ステージ移行の準備に「エンディングノート」
まだ体力的にも時間的にも選択肢も多く残っていて、たどり着きたい終点にむけて軌道修正する時間もある40代のうちに、自分がどういう状況にいて、望む方向にきちんと向かっているのかを確認することはとても大切だと思います。
そのためには人生のゴールを考えて、お金や想いなどを整理するエンディングノートがとても役に立ちます。
エンディングノートは、死を意識することで人生の最終目標を具体的にイメージする手助けをします。さらに、現在の財産や想いを整理することで、未来に向けての行動が明確になります。さらに、突然もしものことがあった際に、残される大切な家族のための備えまでできる優れものです。
エンディングノートのメリット
- 死を意識する事で人生の最終目標が明確になる
- 資産や気持ちなどの現状を把握できる
- もしものことがあった際の備えになる
マルチステージを意識した人生設計に、エンディングノートをぜひご活用ください。
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